vRTKを使用した3Dモデリング

 

Hi-Target vRTK は、デュアルカメラを搭載したビジュアルRTK・GNSS受信機です。カメラを活用して、AR測設・イメージポジショニング・3Dモデリング等が可能です。

本記事では、各機能の紹介と3Dモデリングで作成した点群の評価・検証について説明します。

vRTKの主な機能

AR測設機能

カメラが映し出した画像に杭打ち点を表示させて視覚的に案内させることが可能です。

イメージポジショニング

対象物を複数方向から撮影し、Andoroid端末上で解析します。解析後、任意の点をカーソルで指定して座標を算出する機能です。

3Dモデリング

毎秒2枚程度の間隔で自動的に写真撮影を行います。撮影が終了したら、撮影画像・テキストファイル(オメガ、パイ、カッパなどの姿勢情報など)をPCへコピーし、SfMソフトウェアに取り込んで解析することで、3次元データを作成することが可能です。

実際の観測データ例を紹介いたします。

観測データ例

信濃川堤防

信濃川の堤防上、約400mをスキャンしました。対象(地面)になるべく正対させる姿勢(約45°)で歩きます。ラップ率を稼ぐため、400m程度の堤防を 8 分程度かけて歩きました。(片道8分×2=往復16分)

解析結果

Metashapeで解析した点群です。

堤防上に設置した検証用の対空標識、三角点、河川距離標の座標をVRSで観測した座標と比較してみました。

較差は概ね5cm以内に収まりました。



藤橋遺跡 縄文復元住居

住居の周囲を歩いて撮影しました。1周目は地面に向ける形で、2周目以降順次RTKポールの角度を起こしながら、トータル4周しました。


解析結果

Metashapeで解析した点群です。

住居壁面にターゲットを取り付けておき、VRSで観測した座標と比較してみました。

こちらも概ね5cm以内の較差に収まりました。