GNSS活用事例
ICT建機用の基準局への利用(Network編)
はじめに
ICT建機のマシンコントロールやマシンガイダンスには、GNSSが利用されています。精度を向上させるためには、RTK補正情報が欠かせません。ネットワーク型RTKを使用する場合、建機やローバーの数だけ配信契約が必要になってきます。それで、配信契約のコストを削減するため、独自の電子基準点を設置する方法があります。
沖縄県宮古島市の南開建設様は、宮古島内をカバーするGNSS基準局を設置しUAVやICT建機の基準局として活用しておられます。
ユーザー様設置状況 |
使用する機器
Hi-Target Vnet8・GNSS受信機にはNtrip機能があり、受信機をNtrip-CasterやNtrip-server、Ntrip-Cliantとして利用することが可能です。
- Ntrip-Caster:補正情報を各基準局から受け取り、NtripCliantに配信するサーバー。
- Ntrip-Server:補正情報をNtrip-Caster(サーバー)に送信するクライアント。紛らわしいですが、「Ntrip-Server」という名前なのに、実態はTCPクライアントです。
- Ntrip-Cliant:Ntrip-Casterから配信情報を受け取るクライアント
Vnet8には 、Ntrip-Caster(配信サーバー)機能が搭載されていますので、移動局(重機やローバーなど)はVnet8へインターネット経由で直接ログインすることで配信情報を受け取ることができます(下図)。
*Ntrip-Casterを使用するには、外部からのアクセスを可能にするため、インターネットは固定IPで契約する必要があります。
実際の構成
実際は、ユーザー名、パスワードの追加や削除の管理を簡単に行いたい・・等の理由により、Vnet8はNtrip-CasterではなくNtrip-Serverとして運用しています。Ntrip-Casterサーバーは別途設置しました。
Ntrip-Casterソフトウェアとしては、Linuxで動作するBKG Professional NtripCasterが有名です。今回はGUIで視覚的にユーザーの管理ができることを考慮してSNIP Ntrip Casterを使用することにしました。Windows ベースのソフトウェアですので、Windows ServerをVPSで立ち上げてそこへインストールしました。
最後に
取材協力ありがとうございました。